自伝小説が好き。なぜなら、筆者が見たであろう景色を文章を通して見ることが出来るから・・・。「あすなろ物語」は、そんな井上靖さんが体験したであろう世界を追体験できる自伝的小説です。
「明日はヒノキになろう、明日こそヒノキになろう・・・」
あすなろ(翌檜)はヒノキ科の常緑高木。「明日はヒノキになろう」というところから「あすなろ」と名づけられたと言われています。井上靖さんは「あすなろの木」にコンプレックスを抱えてた当時の自分を見ていたのかもしれません。
小説は短編で読みやすく、大人だけでなくお子さんにもおすすめ。というか、ぜひとも小学生ぐらいの子供に読んで欲しい感じです。情操教育にぴったりな小説です。
□□□
クレマチスの丘/井上靖文学館
心に残る本、ベストワンを教えてください
井上靖「あすなろ物語」が面白い!
あすなろ物語 1955 東宝
黒澤明が脚本を書いていることで有名な映画だ。監督は弟子の堀川弘道。 明日はなろう