巨人が弱いのは飛ばないボール、いわゆる統一球のためだと思ってたけど、どうやら違うみたい。巨人が弱いのは、キャッチャー、阿部のリードと淡白な打線のせいだと思う。
打者、攻撃陣は全く粘りが無い。下手したら3球で終わるんじゃないか?ってぐらいに初球に手を出して凡打に終わっている。初球に手を出すならコースと狙い球を絞って絶対にヒットにしろって話。開幕のヤクルト戦では、攻撃陣の完成度、格の違いを見せつけられた感じだった。
打てないなら打てないで粘り強くボールを見極めればいいのにそれもしない。ベテランだと自覚するなら宮本のように右打ちに徹すればいいのにそれもしない。巨人打線は破壊力十分だなんて言われているけどウソだね。いわば「名前だけ売れてる有名打線」ってだけのこと。高橋にしろ小笠原にしろ、もはやその辺の新人と遜色ないレベルだし、阿部も村田も2割5分そこそこのバッター。ピッチャーが怖がる訳がない。
巨人が強力打線を売りにするなら、西武の中村のような「本物のホームランバッター」を連れてこいって話。MLBで宙に浮いてる松井秀喜やゲレロだっていい。そういう本物のホームランバッターでなければ、相手は怖がってくれっこない。2割5分程度のバッター、しかもホームランも20本打てるかどうかのバッターなんて、中の下で平凡すぎる。
あと、阿部のリードがダメ。余計なボール球が多すぎるし、変化球で逃げる弱気なリードばかり。内海や杉内、ホールトンなど、変化球が良いピッチャーだとなおさらその傾向が強い。変化球ばかり要求してストレートを見せないから打者に完全に見切られてる。ヤクルトなどは逆にその変化球を狙い打ちしている感じだ。
おまけに、2-0や2-1の有利なカウントにも関わらず、バカの1つ覚えみたいに見せ球使ってカウントを悪くしてる。見せ球って・・・いつの時代の野球よって話。
ロメロや越智といった直球は速いけど制球の悪いピッチャーでさえ遊び球を使っている。これではロメロや越智が可哀想。ただでさえコントロールに自信が無いのに、わざわざボールを1個、相手に献上しなくちゃならないんだから。
もう1つ気になるのが、リード全体に変化球でかわそうとする傾向が強すぎる点。ロメロ、越智、沢村といったピッチャーでさえ初球から変化球でカウントを取ろうとしている。まともなキャッチャー(谷繁など)なら、高めのストレートでファールを稼ぐなどしてどんどんカウントを稼ごうとするのに、何を恐れているのか、阿部は直球よりも変化球を要求し、ボールになる変化球でカウントを悪くしている。
阿部の弱気がピッチャーにまで伝染してる。
一体全体、日本人選手の何人が150キロのストレートを打ち返せるって言うんだ?
阿部自身でさえ、由規や藤川、浅尾のストレートは打ち返せないだろ?
沢村や越智、西村のストレートを打ち返せる日本人がいるか?
要はキャッチャーの頭脳の問題。ボールが先行したらどうなるか、ストレートを見せない変化球がいかに無意味か・・・。そういうことを考えてリードしなくちゃ。
自分だったらどういう配球が嫌なのか、おのずと答えは出ているのに、いつもボールから入って味方の投手陣にバッター有利の戦いを強いている。おまけに、相手が速い速球を嫌がってるにも関わらず、わざわざ変化球を要求し、相手の打者のタイミングに合わせている。
あと、ロメロは中継ぎといえども使えない。ロメロはクルーン2号。いや、クルーンの劣化バージョン。何故に原監督はロメロを起用するのか?敗戦処理のためにわざわざ外国人枠を1つ使うのか?。
原監督は育成枠の選手を使いたがる傾向があるけど、これもいい加減やめてもらいたい。松本や山口などは使えたとしても、星野などはどう見たって一軍のピッチャーでは無かった。ロメロも所詮は2Aのピッチャーでしか無いということ。アルバラデホを切ってロメロを残した意味が分からない。
無名の選手をメジャーに育て上げるのは監督冥利に尽きるかもしれないが、自己満足と選手への同情のためにチームを犠牲にはしてほしくは無い。原監督は兄気分的な監督なんだろうけど、もう少し選手起用に厳しさがあってもいい。
巨人浮上のきっかけは勝負弱さが目立つ守りの強化。原監督は盟友の伊東勤元西武監督や野村監督にでもお願いして、頭脳的なリード、守りの再構築を急いだほうが良いと思う。
見せ球を使う配球は野村監督が言うようにプロ野球の悪しき慣習にすぎない。圧倒的有利なカウントにも関わらず勝負せずに明らかなボール球で一球外すなどという配球は、もはや古い時代の野球だ。